自立支援医療
「なんだか最近、心が疲れているな…」「病院に通いたいけど、お金が心配…」
そんな風に感じている方の医療費の負担を、そっと軽くしてくれる制度があります。それが「自立支援医療(じりつしえんいりょう)」です。
このページでは、自立支援医療がどんな制度なのか、どうやって使うのかを、Q&A形式で分かりやすく説明していきます。
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自立支援医療とはなんですか?
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心の病気や不調で病院に通うとき、医療費の自己負担が軽くなる制度です。
ふつう、病院にかかると医療費の3割を自分で支払います。でも、この制度を使うと、その支払いが原則1割に減ります。
たとえるなら、いつも300円払っていたお薬が100円になるようなイメージです。
また、ご家庭の収入によっては、1ヶ月に支払う医療費の上限額が決められるので、治療が長くなっても安心です。心の治療には少し時間がかかることもあるので、そんなときにとても助かる制度です。
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どこで申請すればいい? 申請の仕方や仕組みは?
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お住まいの市区町村の役所(障害福祉の担当窓口)で申請します。
神戸市にお住まいの方は、お住まいの区役所や支所の窓口で手続きができます。
【申請に必要なもの(例)】
- 申請書(窓口でもらえます)
- 医者の診断書
- 健康保険証等のコピー
- マイナンバーがわかるもの
必要な書類は自治体によって少し違うことがあるので、まずはお住まいの役所に電話で確認してみるのがおすすめです。もちろん、当クリニックでも申請についてのご相談に乗りますので、お気軽にお声がけください。
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どこの医療機関でも使える?
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いいえ、使える病院やクリニックは自分で選んで登録します。
この制度は、都道府県や市から「指定」を受けた「指定自立支援医療機関」でしか使えません。申請するときに、「これからはこのクリニックで治療を受けます」と一つ決めて登録する仕組みです。
もちろん、「三宮駅前こころのクリニック」は指定医療機関ですので、当院で制度をご利用いただけます。
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どこの薬局でも使える?
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薬局も、自分で選んだ一つの薬局を登録します。
病院やクリニックと同じように、お薬をもらう薬局も一つ決めて登録する形となります。自治体により運用が異なっており、神戸市では原則1か所です。登録した薬局以外では、この制度を使ってお薬代を1割にすることはできませんのでご注意ください。
なお、登録できる薬局の数など制度の運用は自治体によって異なるため、神戸市以外にお住まいの方は、お住まいの市区町村の担当窓口へお問い合わせください。
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別の病院から、「三宮駅前こころのクリニック」に変更できますか?
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はい、いつでも変更できます。
今、別の病院でこの制度を使っている方でも、通う病院を当クリニックに変更することが可能です。
その場合も、お住まいの役所の窓口で「病院を変更したいです」と伝え、変更の手続きをする必要があります。手続きは難しくありませんので、ご安心ください。
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有効期間はありますか?
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はい、有効期間は1年間です。
この制度は、一度申請すればずっと使えるわけではなく、1年ごとに更新が必要です。「受給者証(じゅきゅうしゃしょう)」という証明書に有効期限が書かれているので、確認してみてください。
更新の手続きは、有効期限が切れる3ヶ月前から、お住まいの区役所・支所の保健福祉課でできます。条件に合う方は、e-KOBE(電子申請)でも申し込みできます。
用意するもの
- 申請書(様式1)
- 診断書(様式2)
- 2年に1回だけ必要です。
- 医師が書いた日から3か月使えます。
- 精神障害者保健福祉手帳がある人は、代わりになることがあるので相談してください。
- 健康保険証のコピー(家族分が必要なこともあります)
- 収入の申告書など(あてはまる人だけ)
- 今の受給者証(持っていくとスムーズ)
※必要な書類は人によって少し違うことがあります。くわしくは区役所に確認してください。
大事なお知らせ
期限までに必ず更新してください。期限をすぎると、新しく申し込む扱いになることがあります。早めの準備がおすすめです。わからないことは区役所に相談してください。
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職場にはバレない?
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A. この制度を使っていることが役所や病院から職場に連絡されることは一切ありません。
申請はご本人と役所との間の手続きですし、会社の健康保険を使っても、制度を利用していることまでは会社に伝わりません。プライバシーは守られますので、安心してご利用ください。
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診断書の料金はいくらかかりますか?
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当院では、自立支援医療申請用の診断書を自費6,600円(税込)でご発行しております。
診断書の料金は医療機関ごとに異なります。当院では、診療の質を保ち正確な書類作成を行うため、下記の料金設定としております。
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これって障害者手帳と同じものですか?
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いいえ、まったく別の制度です。
これはよくある質問ですが、2つは目的が違います。
- 自立支援医療: 医療費の負担を軽くするための制度
- 精神障害者保健福祉手帳: 税金の割引や公共料金の割引など、生活の中での様々なサポートを受けやすくするための手帳
両方利用している方もいれば、片方だけ利用している方もいます。自立支援医療の申請に、必ずしも手帳が必要なわけではありません。
その他の制度・仕組み
- 傷病手当金
- 精神障害者保険福祉手帳
- 障害年金