机の上の白い解答用紙と鉛筆、木の積み木、双葉の水彩イラスト

何度も見直しているのに、書類の抜けがなくならない。口頭で指示を受けると、途中から頭に入ってこない。昔から「要領が悪い」と言われ続けてきた。そうした経験が積み重なって、「自分の頭の中を一度、客観的に見てみたい」と知能検査を調べ始める方がいらっしゃいます。

大人向けの知能検査として広く使われているのがWAIS-IV(ウェイス・フォー)です。三宮駅前こころのクリニック(神戸市中央区・JR三ノ宮駅から徒歩4分)では、大人の知能検査WAIS-IVを公認心理師または臨床心理士が月・火・木・土曜日に実施しており、費用は自費22,000円(税込)です。まず医師の診察を受けていただき、検査が役立ちそうかを確認したうえでご予約いただく流れです。

この検査で何がわかり、何はわからないのか。保険は使えるのか。当日は何をするのか。受ける前に知っておきたいことを、順にご説明します。

WAIS-IVでわかること(IQと4つの指標)

WAIS-IVは、ウェクスラー式と呼ばれる知能検査の成人版で、16歳0か月から90歳11か月までの方が対象です。子ども向けにはWISC-V(ウィスク・ファイブ、5歳0か月〜16歳11か月)という別の検査があり、大人が受けるのはWAISのほうです。16歳の方は、年齢や状況によりどちらを用いるかを診察で判断します。

結果として出てくるのは、全体の知的な力を示す「全検査IQ」と、4つの領域ごとの得点です。

  • 言語理解: 言葉の意味をつかみ、言葉で考え、説明する力
  • 知覚推理: 図形や視覚的な情報から筋道を見つける力
  • ワーキングメモリー: 聞いた情報を頭の中に留めたまま、操作する力
  • 処理速度: 単純な作業を、速く正確にこなす力

IQは平均が100になるように作られていて、おおよそ90〜109の範囲に半数ほどの人が入ります。ただ、診察の場でこの検査を使うとき、総合点の高さだけを見ることはしません。全検査IQと4つの領域の得点、そして領域の間にどれくらい差があるかを、生活の中の困りごとや検査中の様子と合わせて検討します。

たとえば、言語理解は高いのに、処理速度だけが目立って低い。こうした得点差は、時間に追われる作業で「わかっているのにできない」と感じる場面を考える手がかりになることがあります。ただし、得点差だけで原因が特定できるわけではありません。それでも、これまで「努力が足りない」と自分を責めてきたことに、別の見方が加わる場合があります。

大人が知能検査を受けたいと思うとき

知能検査を受けたいというご相談で、診察室でよく伺う動機は三つほどに分かれます。

一つ目は、仕事での困りごとです。ケアレスミスが減らない。指示を聞き漏らす。複数の作業が重なると頭が真っ白になる。注意されるたびに落ち込み、自信をなくしていく。この流れの中で「もしかしてADHDでは」と考え、検査にたどりつく方が多くいらっしゃいます。大人のADHDの特徴は大人のADHD治療|薬に頼らない方法と生活習慣の工夫にまとめています。

二つ目は、以前から続く生活上の困りごとについて、自分の認知面の特徴を整理したいという動機です。子どものころから人付き合いが苦手だった、場の空気がつかめないと言われてきた、という方もいらっしゃいます。知能検査は、そうした困りごとの背景を考える材料の一つにはなりますが、検査の結果だけで発達特性の有無が決まるわけではありません。

三つ目は、診断名にかかわらず、自分の得意不得意を知っておきたいという動機です。転職や働き方を考える節目に、自分がどういう場面で力を出しやすいのかを整理したい。うつ病や適応障害の治療中に、復職後の仕事の選び方を考える材料にしたい。そういう方もいらっしゃいます。

どの動機であっても、大人が受けることに問題はありません。WAIS-IVはもともと大人のための検査です。「この歳になって知能検査なんて」とためらう必要はありません。

保険は使えるか、当院での費用

三宮駅前こころのクリニックの知能検査(WAIS-IV)は自費診療で、健康保険は使えません。費用は22,000円(税込)です。

知能検査は、医療機関によって保険診療で行っているところと、自費で行っているところがあります。当院では自費で実施しています。受ける場所によって扱いが違いますので、予約前に費用の扱いを確認しておくと安心です。

当院での費用は次のとおりです。

項目内容
WAIS-IV(知能検査)+結果報告書自費 22,000円(税込)
費用に含まれるもの検査実施料、集計・分析料、結果報告書作成料
別途かかるもの診察料(初診・再診)。こちらは保険診療です
キャンセル検査予定日の1週間前までの変更は無料。それ以降はキャンセル料が発生する場合があります

お支払いは現金のほか、クレジットカード・電子マネー・QRコード決済などをご利用いただけます。診察料の目安は料金案内をご覧ください。

なお、当院では、検査をご希望の場合もまず医師の診察を受けていただいています。診察の中で、そもそもWAIS-IVが今のお困りごとに合っているのか、別の検査のほうが向いているのか、あるいは検査より先に治療や休養を優先すべき状態なのかを見極めるためです。

当院で受ける流れ(初診から結果説明まで)

STEP 1 診察のご予約

まず通常の診察をご予約ください。WEB予約は24時間受け付けています。事前のWEB問診に「心理検査希望」と書いていただくと、診察がスムーズに進みます。

STEP 2 医師の診察

お困りの内容や、これまでの経緯を伺います。そのうえで、WAIS-IVが役立ちそうか、AQやCAARSといった質問紙形式の検査のほうが適しているかを判断し、検査の予約をお取りします。AQやCAARSは、知能検査とは費用の扱いが異なります(詳しくは心理検査のご案内をご覧ください)。

STEP 3 検査当日(別日・月火木土)

公認心理師または臨床心理士と一対一で行います。口頭で答える課題、図形を組み立てる課題、記号を書き写す課題などを、順番に進めていきます。検査そのものにかかる時間は1〜2時間ほどです。当日は余裕をもった予定でお越しください。集中力を使う検査で、途中で疲れや緊張を感じることがあります。得点は体調や睡眠の状態で変わるため、体調のよい日に、前日はしっかり眠ってお越しください。体調がすぐれないときは、事前にご相談ください。眼鏡や補聴器を普段お使いの方は、忘れずにお持ちください。

STEP 4 結果のご説明(約1〜2週間後)

集計と分析に1〜2週間ほどいただきます。その後、心理士が結果報告書に基づいてご説明します。数値をお伝えして終わりではなく、その結果を今後の生活や仕事、治療にどう活かすかを一緒に考える時間です。

検査でわかること・わからないこと

受ける前に、この検査の「守備範囲」を知っておいていただきたいと思います。期待と結果がずれると、せっかくの検査が生かせないからです。

わかること

  • 4つの領域の得意・不得意のバランス
  • どういう場面で負荷がかかりやすいか(口頭指示が続く場面、時間に追われる作業、など)
  • そこから導ける工夫の方向性(指示は文字で受け取る、作業を分割する、といった具体策の根拠)

わからないこと

  • 診断そのもの。ADHDやASDの診断は、診察全体で判断します。子どものころからの様子、いまの困りごと、複数の場面での現れ方に加えて、ほかの状態で説明できないかも確かめます。WAIS-IVの結果だけで診断が決まることはありません。得点に凸凹があっても発達障害とは限らず、凸凹がなくても否定はできません。
  • 性格ややる気、人柄。この検査が測っているのは認知の力の一部であって、その人の価値ではありません。
  • 「その日の実力」以上のもの。得点は体調・緊張・睡眠不足で揺れます。だからこそ、体調のよい日に受けていただくようお願いしています。

検査は地図のようなものです。目的地を決めてくれるわけではありませんが、いま自分がどこに立っていて、どちらへ進むと歩きやすいかを考える手がかりにはなります。

よくあるご質問

診察を受けずに、検査だけ受けることはできますか。

当院では、検査のご希望があっても、まず医師の診察を受けていただいています。お困りの内容を伺ったうえで、検査が役立ちそうかどうかを判断し、ご予約をお取りする流れです。まずは通常の診察予約をお取りいただき、WEB問診に「心理検査希望」とご記入ください。

自分のIQを知りたいだけなのですが、病院で受けられますか。

三宮駅前こころのクリニックでは、IQ(知能指数)を測る検査としてWAIS-IVを実施していますが、検査を行うかどうかは診察のうえで医師が判断します。「知りたい」の背景に、仕事や人間関係での引っかかりがある方は少なくありません。まずはその引っかかりからお話しいただければ、検査が向いているか、別の方法がよいかを一緒に確かめられます。

大人でもWISCを受けるのですか。

WISCは子ども向けの検査で、大人の方はWAIS-IVが対象になります(16歳の方は、どちらを用いるかを診察で判断します)。お子様向けの検査(WISC-V)については、診察時にご相談ください。

検査を受ければ、発達障害かどうかはっきりしますか。

検査だけで白黒がつくものではありません。診断は、成育歴や現在の困りごとを含めた診察全体で行い、WAIS-IVはその材料の一つです。診断がつくかどうかにかかわらず、結果からご自身の特性を知り、日常の工夫につなげることはできます。診断の進め方は注意欠如・多動症(ADHD)の症状・原因・治療法でも触れています。

結果が「平均より低い」と出たら、どうなりますか。

数値を良い悪いで見ることはしません。私たちが見るのは、どの領域が得意でどこに負荷がかかりやすいかというバランスです。結果説明の場では、その方の生活に引き寄せて、どういう工夫が合いそうかをお話しします。

神戸・三宮で知能検査を考えている方へ

三宮駅前こころのクリニック(神戸市中央区・JR三ノ宮駅から徒歩4分の精神科・心療内科)では、大人の知能検査WAIS-IVを公認心理師・臨床心理士が月・火・木・土曜日に実施しています。

土日祝も診療しているため、平日に休みを取りにくい方も相談しやすい体制です。まずは通常の診察をWEB予約(24時間受付)でお取りください。「検査を受けるほどかどうか、わからない」という段階でのご相談で構いません。

次に読む心理検査について|検査の種類・費用・実施日 あわせて読む心理カウンセリングについて|公認心理師・臨床心理士による面談 はじめての方へ初診の方へ|ご予約方法・受診までの流れ(WEB予約24時間受付)

本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個々の診断や治療方針を示すものではありません。検査の要否は診察のうえで判断します。判断に迷うときは、診察のなかでご相談ください。

この記事の執筆・監修
近藤 大貴(三宮駅前こころのクリニック 副院長)

近藤 大貴執筆|三宮駅前こころのクリニック 副院長/精神保健指定医

藤田医科大学卒業。名古屋市立大学病院こころの医療センター、豊川市民病院、稲美しんわ病院(副院長)にて精神科診療に従事。適応障害・うつ病など、働く方のメンタルヘルス診療に力を入れている。

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宇治田 直也(三宮駅前こころのクリニック 院長)

宇治田 直也監修|三宮駅前こころのクリニック 院長/精神保健指定医・公認心理師・日本医師会認定産業医

札幌医科大学卒業。神戸大学病院での勤務を経て精神科へ転向し、明石こころのホスピタル、戸田病院(医局長・診療部長)にて診療に従事。

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公開日 2026年9月27日/最終更新 2026年9月27日

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検査が役立つかどうかは、診察のなかで一緒に確かめます。「受けるほどかどうか、わからない」という段階のご相談で構いません。土日祝も診療しています。

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